TELEXISTENCE Principles
TXの5つの原則(PRINCIPLES)
TXは世界に存在するすべての物体を、我々の「手」でひとつ残らず把持することをめざしています。すなわち、すべての惑星上のすべての人々に、ロボット革命の恩恵を届けることが私たちのミッションです。
TXの5つの原則(PRINCIPLES)は、この目的を達成するためのガイドラインとして設けられています。
コーポレートバリューを定義していながら、実態は形骸化している多くの企業と異なり、TXのPRINCIPLESはチームメンバーの間に浸透しています。また、TXメンバーに期待する具体的な行動や能力に落とし込まれており、真の指針として活用されています。
5つの原則(PRINCIPLES)は以下で構成されます。
- Freedom and Responsibility 自由と責任
- Move Fast, Deliver First まず動き、そして結果を出す
- Systematic Innovator of Scale 体系的にスケールするイノベータであれ
- Begin with the End ゴールを描くことから始めよう
- Interdependence 依存よりも自立、自立よりも相互依存
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自由と責任
「自由」はTXのPRINCIPLEにおいて最も重要な要素です。
現代の民主主義社会に暮らす私たちには、自分の行動を選択する権利があります。民主主義社会に暮らす限り、私たちの行動と選択は常に自由です。同時に、私たちは、何をすべきか、何をすべきでないかについての決定にも責任を負う必要があります。この両方が共存する状態が最高の幸せだと私たちは信じています。
同時に、自由には「重さ」が伴う可能性があります。この重さのために、人々はせっかくの自由を行使せず、社会や組織の指示に従ってのみ行動することがあります。多くの人々は自由の重さに耐えることができないのも事実です。
TXでは、メンバーは自由を行使し、自分の選択に対して全責任を負うことが期待されています。優れた人々は事細かにマネージされる必要がありません。方向性が定められると、彼らは目標を達成するために自らの選択をするのです。
行動指針
- 自らの強みを最大限に活用するために自律的に行動する。ユニークで型破りであることを恐れず、一般的に受け入れられている社会的期待や規範に囚われない。
- 自分の職務に与えられた権限をフルに行使し、他人に従うのではなく、自身の決定を下す。そして結果に責任を負う。
- 最大限の努力をし、TXの目的達成のために自分の役割において最高水準の結果を出す。また、他者の模範となる行動を示す。
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まず動き、そして結果を出す
スピードをもって結果を出すことはTXの成功の鍵です。
新しい製品や機能を開発する際、私たちはコンセプト作りや計画立案に無駄な時間を費やしません。基礎となる機能開発を可能にするための最小限の要件を洗い出し、できるだけ迅速に結果を出すことに注力します。
実用的なプロトタイプをベースとした機能改善は、設計図を用いるよりスピードがあり、早期に結果を出すことにつながります。同じコンセプトはビジネスにも当てはまります。私たちは物事のプロセスに囚われスピードを失うことはありません。
行動指針
- 計画立案よりも行動と問題解決に注力する。問題解決のためのクリエイティブな方法を積極的に模索し実行する。
- 未知で曖昧なものに脅かされず、受け入れる。目標に集中し続け、目標に到達するための最速の方法を選択する。
- 理想を追求し、積極的で「やればできる」という態度を示す。現状打破のために、考え抜かれたリスクを取る勇気をもつ。
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体系的にスケールするイノベータであれ
私たちは体系的なスケールを実現するイノベータでなければなりません。
イノベータである私たちは新しいものを創り出し、スケール(規模)を追い求めます(少なくとも10倍規模)。さらに、私たちのアイデアは、体系的である必要があります。体系的とは、アイデアが再現可能であることを意味します。また、それらのアイデアにはスケールを可能にするタネが組み込まれていることが重要です。
すべてのアイデアは、証明/説明可能であり、私たちが何を、どのように、そして何のために行っているのかを常に明確にする必要があります。
行動指針
- 長期的な目標と目的意識をもつ。計算されたリスクを取り、決定を下し、目的に基づいて行動を起こす。行動の理由を証明し、説明する責任を果たす。
- 偶発的や無計画な行動をとらず、常に全体最適をみすえた総合的なアプローチを求める。
- 目前の課題に対する分析力のみならず、実在する問題を解決する独創的かつ再現可能な方法で解決する視点をもつ。
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ゴールを描くことから始めよう
「ゴールを描くこと」は、新しくスケーラブルなアイデアを実現する方法を概念化するときにTXで用いられる手法です。
私たちが目標に向けた計画を立てる際のタイムラインは、一見すると達成不可能に見えるほど挑戦的です。 「ゴールから始める」(つまり、バックキャスティング)手法と、やりがいのあるタイムラインを組み合わせることで、私たちは独創的に、その目標を達成するための想像力に富んだソリューションを見いだすようになると考えます。
最初から順を追って物事をなし遂げようとして、それに向けてゆっくりと取り組む手法をとった場合(フォーキャスティング)、私たちは平均的な時間枠で平凡な結果が得られる通常のパスを計画するにとどまってしまうのです。
行動指針
- 達成すべき将来の状態を最初に特定し、そこに到達するための要件を見定め、要件を満たすための想像力に富んだ新しいアイデアを模索する。
- 現在のアクションの先にあるより大きな将来の可能性を探求する。ビジョン達成のために必要な準備や追加業務を厭わない。
- 目指すべき将来の姿をチームで共有し、これまでにないアプローチを模索するために、メンバーを上手に巻き込む。
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依存よりも自立、自立よりも相互依存
TXメンバーは少なくとも自立していなくてはなりません。ただし、それだけでは不十分です。
私たちが目指すのは、メンバーが相互に依存し合う組織を作ることです。これは、スキルセットの異なる2人以上が、「1 + 1 = 4」になるようなやり方で互いをサポートしている状態を意味します。同じスキルセットの2人が互いに独立している場合、通常は「1 + 1 = 2」にしかならないのです。
行動指針
- 周囲への信頼を示し、メンバー間でサポートしあう環境を作る。チームワークを重視し、メンバーがリスクを取って行動できるような環境を提供する。
- 課題があればオープンかつ即時に対応できる環境をつくる。必要であれば不都合な真実について意見を交わすことを厭わない。
- チーム内に強い帰属意識をもたらす。チームとして前進するための共通の信念を大切にする。組織の目標を達成するためであれば周囲に助けを求めることをためらわない。